大門醸造

醤油

ユネスコ無形文化遺産の和食を支える調味料

大門醸造は、1907年の創業以来100有余年。

大門醸造 木桶仕込み 古都奈良で昔ながらの製法を守り、代々受け継がれてきた吉野杉木桶を使った木桶仕込による長期熟成の自然で美味しい天然醸造醤油を醸り続けてきました。
木桶だけでなく、創業時から受け継がれてきた百年の歴史ある蔵の中や道具には、無数の酵母が棲み着いており、その“大門蔵つき酵母”によって醸される味わいはまさしく唯一無二のものです。

“木桶”は、日本で昔から酒や醤油、味噌の仕込みや貯蔵に使われてきた杉材でできた桶で、ただの容器としてだけでなく、木桶そのものが酵母などの微生物にとって理想的な環境となるため、使うほどに上質な醤油ができるとされています。
また、木桶の中でも吉野杉で作られたものは最も素晴らしい木桶として重宝されています。しかし、現在では材料となる吉野杉の確保の難しさや加工職人の不足、ホーローやFRP、ステンレスなどの容器の登場によりその存続が危ぶまれており、木桶の復活プロジェクトも展開されています。

醤油づくりに必要な“麹菌”(アスペルギルス・オリゼー)は、日本の“国菌”にも指定されている日本特有の微生物で、醤油の他に日本酒、味噌、甘酒などの食品に深く関わっています。

大門醸造 私たちは素材にもこだわりを持ち、日本国内の農家さんで農薬を使わずに栽培された大豆・小麦を使っています。
素材本来の味を大切にしたいと考え、化学調味料やエキスを使っておりません。
日本でも珍しい女性醸造家として、女性ならではの目線で食の安全と安心を守りながら商品開発を行い、赤ちゃんからご年配の方まで、日々の食卓で安心して口にできる信頼の醤油を、自信と愛をもってお届けいたします。

醸造工程

大門醸造 醸造工程
製麹 蒸し煮にした大豆と焙煎後ひき割った小麦とを混ぜ合わせ、種麹をつけます。
これを麹室に入れ3日から4日、でき具合を見ながら麹づくりをします。
適温、適湿を保たないとよい麹ができません。醤油づくりでは最も大切な工程です。
櫂入(かいいれ) できた麹を塩水と混ぜ合わせて木桶に入れます。
使い込んだ木桶には有用な微生物がたくさん生息しており、発酵によい影響をあたえてくれます。
塩水と麹をよくなじませ発酵を助ける工程が櫂入(かいいれ)で、もろみがある間行います。
熟成 大門醸造では、二夏と二冬・約2年を熟成期間としています。
醤油づくりには温度管理が重要な要素の一つですが、奈良盆地の夏暑く冬寒い気候が醸造に適しているといわれています。
時間をかけ、季節を越えて、初めておいしいお醤油をつくることができるのです。
絞り 熟成した頃あいのもろみを、布の風呂敷につつみ搾ります。
このしょうゆが火入れ前のしょうゆで生きた酵母がいっぱいです。
火入れ 搾ったしょうゆを加熱殺菌し、さらなる発酵を止めてやることで、常温でも保存可能のしょうゆになります。
しょうゆ中の塩分濃度ではほかの菌は繁殖しにくい環境になっています。
塩が天然の保存料の役割をしてくれます。
大門・木桶仕込醤油では保存料等の添加物を一切使用しておりません。
製造の過程でできる醤油の絞りカスも廃棄せず、栄養成分が豊富なため、昔は肥料として近隣の農家さんへ提供していました。現在は牧場の羊などの飼料として活用しています。
動物たちの排泄物はやがて土に還り、また農作物を生産する土壌となります。地球上の大きな循環の中から逸脱せず、責任を持てるだけの生産をすることや少量で満足できるようなエネルギーを感じる本物の商品づくりと日本の伝統的な和食を支える醤油を世界の人に知っていただくための活動しています。

蔵へのアクセス

大門醸造〒633-0067 奈良県桜井市大福646-1